明産株式会社
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別の見方

 先日何気なくテレビを見ていたら一代で巨万の富を稼ぎ出した大富豪たちのことをおもしろおかしく伝える番組が流れていた。その中の一人でイギリスかフランスか忘れたが酒の量販店で大金持ちになった男の様子を伝えていた。60才のこの独身男性は美女を侍らせるのが道楽とのことで画面にも数人のうら若き女性がイチャイチャと彼にくっついているのが写っていた。彼の豪遊ぶりを伝えるのに彼女らへのプレゼントの買い物やその後のカジノでの博打などを写した後、この男に「一晩で1億円使ったかなあ」という台詞を言わせていた。
 1億円が本当か嘘かは知らないが「何と言うことだ!」と私はつぶやいた。単純に考えれば「自分で稼ぎ出した金なんだからいいじゃないか」と思えるかも知れない。でもこういうのを見ると私は「この男一人のせいで何軒の酒屋が潰れたのだろう?」とつい裏読みしてしまう。彼の登場で周辺の酒屋との客の奪い合いがあったはずだ。その結果彼が一人勝ちし、周辺の多くの酒屋が閉店したのは容易に想像できる。
 自分の才覚で金儲けするのはいいだろう。しかし一晩で1億円も散財できるようなとんでもない大儲けが適切かどうかは大いに疑問だ。彼のために一家離散した元酒屋がいるならそちら側から見た番組も作って同じ日に続けて放送したらどうだったろう。恐らく彼に対する見方は大きく変わっただろう。
 物事を一面だけで見てはいけないと思った次第である。それにしてもうらやましい人生ではある。Y.S.