私は、住んでいる自治会の区報発行責任者に昨年4月から選ばれてしまった。任期は2年だ。毎月発行しているので合計24回発行することになる。先日ようやく折り返し点である12回目を発行した。
当自治会は20年ほど前に、当時の役員が発案して区報発行が決まり、以来毎月欠かさず発行が続いている。内容は特に決まりはないが自治会内の毎月の行事報告(祭典、文化祭、スポーツ大会、一斉清掃など)と次月の予定が主になり、他に個人の投稿もある。A4換算で12頁ほどの規模だ。以前はモノクロ印刷だったが3年前にカラープリンタを購入してそれで印刷することになった。だから行事がある時はデジカメを持って取材に赴く。
この区報には私も頼まれて過去に何回か投稿したことがあった。しかし今は一読者としての気楽な立場とはまったく異なる。皆さんに読んでもらえる紙面作りをしなければならない。
私が最も恐れるのは手抜きを見透かされて区報が読まれなくなることだ。もちろん区報のどこにも「手抜きしました」と書いてあるわけではない。しかし読者は手抜きに何となく気付くものだ。手抜きの最たるものは他からの転用だろう。つまりページを埋めるためにどこかで仕入れた記事をそのまま貼り付けることだ。過去の例では「おばあちゃんの知恵袋」とか「今日の料理」それから「ハイキングコース紹介」などがあった。どこかで見たことのある、しかし誰も実行しないような生活の知恵や、本当に作って食べたかどうか疑わしい料理記事、実際に歩いたかどうか分からないコース案内などは読む側も虚しい。
こういった埋め草的な記事を載せると読者は敏感に反応する。そしてせっかく書いた他のオリジナル記事も次第に読まなくなる。こんな500部にも満たないコミュニティ冊子でもそこに載っている記事がオリジナルなものであることは極めて重要だ。
区報の制作は元々労多くして功少ない無償の行為である。毎月の後半は帰宅後これの編集に費やし、月末の休日は印刷と綴じ込みで丸一日潰れる。かなりの犠牲的精神の持ち主か、さもなくば余程のお人好しでなければ引き受けないだろう(私は後者か?)。だから手抜きして読んでもらえなくなった区報にしてしまうと次に引き受けてくれる人は皆無となってしまう。しかし多くの人に読んでもらえる良い紙面にしておけば「次は私がやります」という奇特な御仁が現れるかも知れない。手抜きをしないことが後継者問題も発生しないであろうこと願って残り12回の紙面を作っていきたい。まだまだゴールは遠い。Y.S.

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